2012-01-01から1年間の記事一覧
何となく仕事にやる気がなく、衝動的に買ってしまった。日々のテンションを高めることが大事、と述べる部分で、「ビジネス啓蒙書を読むだけでもいい」「手軽に読んで上がったテンションは、賞味期限も短い」と書きつつ「忘れてしまうなら、毎日読めばいいだ…
「焚書」と表紙にあり、かなり過激でうさんくさいと著者自ら述べるビジネス書であるが、実にこれがまっとうで、これのどこが過激で焚書ものなのかと、世間の組織のあり方を疑問に思わざるを得ない。 例えば、タイトルの、部下への接しかたについては、こう書…
思うところあり再読。前に読んだのはもう6、7年も前のことだ。そのときは、こんなことを書いた。 著者曰く、師が何を知っているかは弟子にとって問題でない。弟子が、「師が自分の知らないことを知っているはずだ。それはなんだろう、何を伝えようとしているのだ…
彼の本は難しい、という声があり、編集者の求めに応じて語り下ろし形式で書いた、と著者が述べるこの一冊。語られるのは、お得意の国際関係、政治のありかたについてであるが、それが日常の仕事や生活に結びついてくるようなところが、語り下ろしの良さとい…
一人の世界的エンジニアが世界を相手にハードな競争に挑む…というイメージだったが、良い意味で読んだ印象は少々違った。企業への就職など考えていなかった一人の若者が、熱い思いを語る先輩に感化されて半導体のエンジニアの世界に入り、世界と勝負するに至…
筆者は、幸せな職業人生を歩むためには、転職活動そのものを表面的にうまくこなすよりも、実際に転職活動に至るまでの、ごく普通の日常をどのように過ごすか、あるいは転職後しばらくして陥りがちな落とし穴をどう避けていくか、といった点のほうがずっと大…
「戦後保守政治家の末裔」という呼び方が大げさながらも的確な政治家、鈴木宗男。一度は政治の世界から葬り去られたと思われた彼がなぜ、今また活躍しているのか。彼を良く知る二人が、彼のスタイル・政治信条とともにその秘密を語る。 消費税増税で国会が揉…
担当編集者が語る須賀敦子。彼女の回想風のエッセイはどれも、その美しい文章とはっとさせられる人間ドラマで何度読み返しても飽きない。 須賀敦子が多くの人に読まれる文章を書き始めたのは、彼女が50代半ばになってからである。自分で文章を書きたいと願い…
最近映画で話題をさらった岡崎京子の本のうち、何冊か有名なもので家になかったのを読んでみることに。まずはこれ。 どれも、女の子たちの刹那的な生き方と、満たされない毎日と、そんな彼女らにとっての幸せとは、といったことがクスッと笑わされるウィット…
「フィールドの生物学」と名付けられたシリーズにふさわしく、フィールド感・現場感にあふれる生物学が展開されるわくわくする一冊であった。 分子生物学実験にやりがいを感じない学部生時代を過ごしていた著者は、旅行と生物が好きな若手研究者である。大学…
個人の自立、組織からの独立、属さない生き方…そういうキーワードで仕事のしかたが語られることが多い近年、しかし、そうした本を読んでもピンと来ない人も少なくないはずである。この本は、そういう風潮に疑問を抱き、真っ正面から、組織で仕事をする人のあ…
後輩に借りてさらっと読んだ。言わずとしれた小林秀雄と、大数学者岡潔による対談である。 むずかしければむずかしいほど面白いということは、だれにでもわかることですよ。そういう教育をしなければならないと僕は思う。(p11) という小林秀雄のコメントか…
ひさびさに英語勉強本を。同時通訳の現場で活躍する著者が、我々はいかに日本語を生かしながら英語「で」話すべきか、についてアドバイスしてくれる一冊である。 相手に分かりやすく話すためには,まず頭の中で考えをまとめ整理することが大切です.そしてこ…
税理士・中小企業診断士などの資格を持ちコンサルティングを行っている著者が、儲かる会社にするために社長がどのように仕事をすべきか、についてアドバイスする一冊。『自らコントロールできる時間領域がはるかに大きい(p3)』社長だからこそできる仕事術…
話題の一冊。もはや説明不要のG mail、Dropbox、Evernoteから、Mendeleyというソフトによる文献管理、それらのより応用的な使い方まで懇切丁寧に解説している。理系研究者以外にも役に立つのは間違いないが、ますます雑用が忙しく時間のなくなる時代、クラウ…
『常に忙しいことに、僕は誇りを感じていた。(p34)』というベンチャー企業の経営者が、ふとしたきっかけから、自分の働き方のスタイルの変革を試みる。いろいろな試みにより職場での仕事の効率化をはかり、たどり着いたのは、家族のこと、自分の身体のメン…
良心的な、勉強になる良い本である。 高学歴でもワーキングプアになるよ、就職できないよ!とただただ煽るのではなく、被害者(?)の立場から誰かを告発するのでもなく。採用してほしい側、採用する側の両方の考えを頭に入れつつ、多数の引用文献とともに冷…
世界に工場や支社を持つことが真の意味でのグローバル企業ではない。人件費の安いところで生産し、世界規模で効率を追求するからといって、グローバル企業と呼ぶかはわからない。 真のグローバル企業とはどういう文化を持った企業のことを言うのか?について…
東京市町として、関東大震災後の帝都復興事業で有名な後藤新平。そこに至るまでのキャリアと培った人脈が、彼に卓越した先見性と実行力を与えた。東日本大震災で「復興」という言葉を聞かない日はなかった昨年を過ぎ、真の復興とはどういうものかを冷静に考…