2012-09-01から1ヶ月間の記事一覧

佐藤優「人間の叡智 (文春新書 869)」

彼の本は難しい、という声があり、編集者の求めに応じて語り下ろし形式で書いた、と著者が述べるこの一冊。語られるのは、お得意の国際関係、政治のありかたについてであるが、それが日常の仕事や生活に結びついてくるようなところが、語り下ろしの良さとい…

竹内健「世界で勝負する仕事術 最先端ITに挑むエンジニアの激走記 (幻冬舎新書)」

一人の世界的エンジニアが世界を相手にハードな競争に挑む…というイメージだったが、良い意味で読んだ印象は少々違った。企業への就職など考えていなかった一人の若者が、熱い思いを語る先輩に感化されて半導体のエンジニアの世界に入り、世界と勝負するに至…

山口周「天職は寝て待て 新しい転職・就活・キャリア論 (光文社新書)」

筆者は、幸せな職業人生を歩むためには、転職活動そのものを表面的にうまくこなすよりも、実際に転職活動に至るまでの、ごく普通の日常をどのように過ごすか、あるいは転職後しばらくして陥りがちな落とし穴をどう避けていくか、といった点のほうがずっと大…

鈴木宗男・魚住昭・佐藤優「鈴木宗男が考える日本 (洋泉社新書y)」

「戦後保守政治家の末裔」という呼び方が大げさながらも的確な政治家、鈴木宗男。一度は政治の世界から葬り去られたと思われた彼がなぜ、今また活躍しているのか。彼を良く知る二人が、彼のスタイル・政治信条とともにその秘密を語る。 消費税増税で国会が揉…

湯川豊「須賀敦子を読む (新潮文庫)」

担当編集者が語る須賀敦子。彼女の回想風のエッセイはどれも、その美しい文章とはっとさせられる人間ドラマで何度読み返しても飽きない。 須賀敦子が多くの人に読まれる文章を書き始めたのは、彼女が50代半ばになってからである。自分で文章を書きたいと願い…

岡崎京子「チワワちゃん (単行本コミックス)」

最近映画で話題をさらった岡崎京子の本のうち、何冊か有名なもので家になかったのを読んでみることに。まずはこれ。 どれも、女の子たちの刹那的な生き方と、満たされない毎日と、そんな彼女らにとっての幸せとは、といったことがクスッと笑わされるウィット…