2008-04-01から1ヶ月間の記事一覧

大澤武男「ユダヤ人 最後の楽園――ワイマール共和国の光と影 (講談社現代新書 1937)」

ナチスによるユダヤ人大虐殺についての本は何かと見る。しかし、その一歩手前、第一次大戦後のワイマール共和国の時代に数多くのユダヤ人が活躍したことは知らなかった。文化、芸術、科学、政治などの幅広い分野で、カフカ、フロイト、アインシュタインなど…

宇多田ヒカル「HEART STATION」

あえて本のメモの間に挟むべきかどうかちょっと迷ったけれども、久しぶりに自分でCDを借りてきて聞いたので、書いておく。そう。ベタですが、好きなんです。 しかし、なぜか、あんがい「なにがいいのかわからない」と言う身近な人が多いので、CDが出たらちゃ…

坪田一男「理系のための人生設計ガイド―経済的自立から教授選、会社設立まで (ブルーバックス)」

前著『理系のための研究生活ガイド』がなかなか面白かったので、新刊を読んでみた。 研究生活に入る前の学生や、入ったばかりの院生ならともかく、こういう本をいまさら読んでもためにならないのではないか、と自分でも思ったが、アクティブに活動する研究者…

日本経済新聞社編「日本電産永守イズムの挑戦 (日経ビジネス人文庫 ブルー に 1-32)」

精密なモーターの生産を手がける日本電産の社長の永守さんは、テレビなどでも名経営者として良く取り上げられている。その経営の真髄にさまざまな角度から迫るドキュメント。単行本で出ているのは見たことがあって、文庫で出ているのを見て即購入。 スケート…

杉原厚吉「理科系のための英文作法―文章をなめらかにつなぐ四つの法則 (中公新書)」

タイトル通り、英文の書き方についての本。特に「文と文のつなぎ方」に焦点をあてて、意図を正しく伝えられる英文を書くポイントを客観的で形式的な指針で示そうとする面白い試み。 この本は、あくまで「文と文のつなぎかた」に話したいことを絞っている。そ…

自由な研究をするための、シェアのすすめ

プログラマーに比べ、バイオ研究者に飛び抜けた才能が現れない理由のひとつ - ミームの死骸を待ちながら 科学者は、プログラマーほどいろいろ手軽に面白そうなこと、やってみたいことを試せないのではないか?もっと、誰もが自由に「生命をハックできる」よ…

河合隼雄「大人の友情 (朝日文庫 か 23-8)」

ありきたりだが、惜しい人をなくしたものである。 タイトルどおり、河合先生が友情について綴った文章を集めたこの小さな文庫。 友情を支えるものは何だろう、信じられなくなったときにどうすればいいだろう、亀裂が入るのはどういうときで、どういう心持ち…

勝間和代「お金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践 (光文社新書)」

一度は立ち読みで終わらせたつもりだったのに、やはり少しお金に対する意識をもっていたほうがいいか、と思い買ってしまった。 前半で、投資家はリスクを計量してリターンを得ていこうとするのだ、リスクを計量できるのが金融がギャンブルと違うところだ、と…