2009-09-01から1ヶ月間の記事一覧

三中信宏「分類思考の世界 (講談社現代新書)」

進化と系統学・統計学を専門とする農学系の研究者として、「種とはなにか」など形而上学的な問題について発言してきた著者の、「系統樹思考の世界 (講談社現代新書)」に続く第二弾。 帯がかっこいい。もし、昔の講談社現代新書だったらどんなカバーになった…

水月昭道「アカデミア・サバイバル―「高学歴ワーキングプア」から抜け出す (中公新書ラクレ)」

博士号を持つ高学歴の若者が仕事にありつけず、「ワーキングプア」とでもいうような状況に陥っている現状を書いた(実は読んでいないが)「高学歴ワーキングプア」が話題を呼んだ著者(こちらにこの本を出すにあたってのコメントがありました)が、ではどう…

池澤夏樹「ハワイイ紀行 完全版 (新潮文庫)」

「ハワイアン・ガーデン」に引き続き、ハワイシリーズ第二弾。 北海道に生まれ、沖縄に移住して暮らしたこともある小説家が、ハワイを旅した記録。「紀行」というタイトルだが、ただ旅先での経験や感想を書いた、という本ではない。自然について、言葉につい…

近藤純夫「ハワイアン・ガーデン―楽園ハワイの植物図鑑」

旅行に行く楽しみはいろいろあろうけど、個人的にその最たるものは、旅行に行く(行った)地域について書かれた本に対する興味がぐーんと増すことである。 読みたい本はいくらでもある。「どうせ関係ないし、行かないし」と思っていると、どんなに評判が良く…

高橋俊介「自分らしいキャリアのつくり方 (PHP新書)」

久しぶりにビジネス書を。 この著者の書くものにはずいぶんと感銘を受けた。 「キャリアショック」では、自分のキャリアを計画的に描くことの難しい変化の時代にどうキャリアを築いていけばいいのか、またそのような時代に企業は個人のキャリア形成をどのよ…

橋爪大三郎「はじめての言語ゲーム (講談社現代新書)」

正直なところ、こういう本を読んだ感想を書くのは少々気が重い。楽に書けばいいじゃないかとわかっていても、ビジネス書とか小説、評伝を読んだ時のようにはさらさらと書けないのが、こういう哲学などを扱う本についてだ。ヴィトゲンシュタインに興味を持っ…