2010-06-01から1ヶ月間の記事一覧

ヘッセ「シッダールタ (新潮文庫)」

ちょっとやさぐれていた一時期。『人生には、ヘルマン・ヘッセを読む時間が必要だ』なんて言って仕事をやめた友人に影響され、ヘッセを何冊か一気に買ったのが3年前。 ヘッセ「デミアン (新潮文庫)」 - 千早振る日々 ヘッセ「クヌルプ (新潮文庫)」 - 千早振…

吉原欽一「アメリカ人の政治 (PHP新書)」

おもしろかった。建国から、オバマ大統領誕生前までのアメリカの政治の変遷を、そこに深く関わってきた人々や争点となった問題を含めて追っていく。最近、仲正昌樹さんの「集中講義!アメリカ現代思想」という本を読んだことや、「ハーバード白熱教室」のせ…

久生十蘭「久生十蘭ジュラネスク---珠玉傑作集 (河出文庫)」

最近発見してしまった、直木賞作家、久生十蘭(ひさおじゅらん)の短編集をもう一冊読んでみた。(先日読んだ短編集はこちら→久生十蘭「湖畔・ハムレット 久生十蘭作品集 (講談社文芸文庫)」 - 千早振る日々) これまた期待を裏切らないおもしろさ。 幻想的…

ティム・ブラウン「デザイン思考が世界を変える―イノベーションを導く新しい考え方 (ハヤカワ新書juice)」

デザインという言葉は、何かの形を考える、というような美術とか技術のレベルで考えることが今でも多い。しかし、この本ではもっと広い意味、つまり「発想によって世界を変える」という意味で使われている。 「デザイン思考」によりコンサルティングを行うID…

久生十蘭「湖畔・ハムレット 久生十蘭作品集 (講談社文芸文庫)」

往来堂にて購入。同じ著者の本が何冊も並んで平積みになっているのを見て、なぜか引きつけられるものを感じて買ってしまった。しかしこれはすごい人を見つけてしまった。というか、教えてもらった。こういう、とても自分からリンクしていかなそうなところに…

大原富枝「彼もまた神の愛でし子か―洲之内徹の生涯 (ウェッジ文庫)」

美術エッセイで名を馳せた洲之内徹という男の生涯を、彼の若き日からの文学の友人であった著者が描く評伝。 美術エッセイに足を踏み出す前の小説や、戦前の運動家・軍の班員としての活動、さらには周囲の人間との関係、特に『救いようのない地獄があった(p1…

沖重薫「突然死の話 (中公新書)」

スポーツや睡眠の最中に突然心臓が停止する。スポーツ選手など、一見健康体に見える人がこうして突然命を奪われるニュースを時おりみかける。こんなに怖いことはない。 一方で、なぜそのようになってしまうのか、ということについてはあまりわからないし、明…

中島さおり「なぜフランスでは子どもが増えるのか -フランス女性のライフスタイル (講談社現代新書)」

子どもを産むことに二の足を踏んでしまうのはなぜだろう、と自己分析している。仕事が今ほどはできなくなるから?お金が必要だ(けど足りない)から?結局いろいろ言い訳しているだけで、そんなこと考えているからダメなんだ、と感じなくもない。では、どう…