2006-10-01から1ヶ月間の記事一覧

手帳の11月のページ

休日が分からなくなって久しい。木曜日になって、あれ、明日は休日だったっけ、とかそういうことがよくある。 そんなわけで、そういえば11月は休日が何日かあったような、と思い出し、朝、電車の中で手帳を開いてみた。普段あまり書かない、ひと月見開きの…

長谷川眞理子「ダーウィンの足跡を訪ねて (集英社新書)」

観光の際、その土地で生まれ、あるいは活躍した偉人の足跡をたどるのは楽しいものだ。鹿児島なら西郷さんが最後を遂げた洞窟などをまわったり、福島なら野口英世の生家を訪れたり。青森なら太宰治だろうか。人それぞれの興味や思い入れによって、ゆかりの地…

野矢茂樹「入門!論理学 (中公新書)」

論理学といっても、ああだこうだと口うまく人をいいくるめるための学問ではない。それはそうだろう、と思っていても、どこかそのような響きを感じてしまうところに、「論理」という言葉の近寄りがたさがある。 著者もはじめの章で「論理的とはどういう意味か…

身体で紡ぐ歌

週末に、Coccoのライブをテレビで見た。 もしもぼくが女性のシンガーソングライターだったら、あの人がライブで歌っているのを見たら、「絶対この人には勝てないなぁ」と思うに違いない。 歌の上手い人はいくらでもいるのだ。ただ彼女は、カイコじゃないけれ…

向田邦子「男どき女どき (新潮文庫)」

「おどきめどき」と読む。向田邦子の最後の短編&エッセイ集。飛行機事故で亡くなってから掲載されたものもあり、遺作、という感じもある。 短編は、ますます怖い4編入り。初めて読むドキドキ感も、繰り返し読んで味わう余韻もまたたまらない。 エッセイは…

自分で自分に締め切りを

知人から個展のお知らせが絵葉書で届いた。 アーティストだからといって、個展を開く必要なんてない。もちろん個展には、自分の仕事を見てもらって、使ってもらえる人がいないか営業するという意味合いがあるので、開くことには大きな意味があるだろう。でも…

立場や地位がなくなる空間

人と飲んでいてどういうことが楽しいかって、相手が真剣に仕事をしている姿が全く想像できないときだ。 職場の人や、同業者くらいだと、だいたいやっていることも、日々どういうことで苦労するかもだいたい想像できる。生きている間の半分以上を占める、働い…

日々の生々しい思いが表れてしまう文章

何が嫌になったって、自分が普段の日々で生々しく思っているやりきれなさだとか怒りだとかふとした嫉妬だとか、そういう感情が「全く関係ないことを書いている」と自分が思っている文章にも出てしまっていたことが、である。 そのときにはどの文章もそれなり…