2007-02-01から1ヶ月間の記事一覧

野田智義, 金井壽宏「リーダーシップの旅 見えないものを見る (光文社新書)」

リーダーシップとは何か、どうすればリーダーが生まれるのか、ということを常に考えてきた学者とNPO法人創設者、2人の対談を元にした一冊。 次世代リーダーの輩出に取り組むNPO法人を立ち上げた野田さんのイメージ溢れる言葉は、リーダーシップという…

ダカーポ 2007年 3/7号 [雑誌]

思春期にさしかかったあたり、本を自分で買って読むようになってからというもの、面白い本を紹介してくれる先生が好きだった。授業やその雑談と関係のある分野において、自身の独断でこれは面白いと思われた本を紹介してくれると、授業の板書は適当に写して…

中川右介「カラヤンとフルトヴェングラー (幻冬舎新書)」

ベルリン・フィルを率い多くのCDを残し「帝王」と呼ばれた指揮者カラヤン。そんな彼を見たのは、中学校の音楽の授業でだった。『アマデウス』を見せてくれた先生の授業で、クラシックの映像を見るといつも出てくる堂々とした白髪の男。しかし、子ども心に…

ポール・オースター「ミスター・ヴァーティゴ (新潮文庫)」

おなじみ柴田先生の訳で楽しめるオースターの小説が新たに文庫化されたので読んでみた。表紙の絵がまたたまらない。 これまで「ムーン・パレス」などを読んでみたことがあるが、それらにも増してファンタジー的要素の多さ、そしてドキドキ感の強さがあり、の…

竹内洋「丸山眞男の時代―大学・知識人・ジャーナリズム (中公新書)」

大学に入ってから、さまざまな本を濫読してくると、いろいろな人の名前に出会う。そんな際、戦後の政治学などについての文章を読む機会があると、頻繁にその名が挙がるのが丸山眞男であった。しかし、彼がどういった主張によってその名を残したのか、どのよ…

城田美わ子「「男のマナー」にはツボがある!」

マナー知らずの大人に贈るビジネス本。特に、わたくしのような社会人としてのマナーのなんたるかをあまり知らない人間には、そのマナーの由来とか意味とともに詳しく解説してくれるのはとても助かる。 挨拶にせよ、冠婚葬祭にせよ、いろいろな場面での社会常…

古川日出男「アラビアの夜の種族〈1〉 (角川文庫)〈2〉〈3〉」

友人のすすめで読む。アラビアンナイトを想起させる、ということもあってか、読んでいるあいだ中、女の人に物語りを甘い声で読み聞かせてもらっているような気になる。世界はねじれ、言葉があふれだす。こりゃすごい。 なんか似ているなと思ってあとから知っ…

笑うに笑えない書店員

駅に隣接したチェーンの書店で新書をざーっと一通り見て一冊購入。 そのあいだ、レジのほうからおばさんの声が聞こえる。「私無知なので申し訳ないんですけど、『たそがれ清兵衛』」を見て、原作が気になりましたので探しているのです」とのこと。 まぁそう…

離れる人、居続ける人

いかなる業界で働いている人でも、自分の働いている業界への不満というものがあるだろう。それは待遇であったり、構造的なものであったり、倫理的なものであったりさまざまであろうと思う。そしてその不満は、マンガ家とか音楽家とかスポーツ選手とか科学者…