2010-08-01から1ヶ月間の記事一覧
いかなる分野であれ、大きな仕事をしていこうとするとき、多かれ少なかれ、政治的な動きは必要になる。それは、誰かに何かをやってもらうこと、動いてもらうこと、である。 ぼくでなくても、ある程度仕事をしてくると、よほど自分一人の才能に溢れる人でなけ…
「日本人の英語」という岩波新書の名著をものしている著者による、日本人への英語指南書。 英語を教える立場でありながら、日本語を学ぶ立場をも突き詰めようとし、二つの言語のニュアンスの違いという繊細さを楽しんでいるような著者。ジョークも交えたその…
ミスター・ボーンズは知っていた。ウィリーはもう先行き長くない。(p5) 「我が輩は猫である。名前はまだない。」よろしく、短くシンプルな書き出しで始まる。ちなみに、主人公は犬である。とはいっても書いているのはオースターである。その物語の世界は見…
一年くらい前に読んだ「ヴェネツィアの宿」に引き続き、少し疲れているときこそ、こういう本である。ミラノの修道院の敷地内に、カトリック左派の活動拠点として設立された一軒の書店。そこは、著者にとってかけがえのない友人たちの集う場所であった。 仲間…
先日読んだ本に続いて、少し別な角度からハプスブルク家を学ぶ。歴代の皇帝やその妻を描いたオールカラーの絵画とともに、その人生が紹介される。 歴史上の人物は、名前だけで理解していくのはなかなか大変だ。ハプスブルク家ともなれば、〜何世、などと似た…