2011-12-01から1ヶ月間の記事一覧

佐藤博樹・武石恵美子「男性の育児休業―社員のニーズ、会社のメリット (中公新書)」

2004年刊。男性の育児休業について、なぜそれが必要か、どうすれば取得する人が増えるか、について、アンケートのデータなどから概観し、今後への展望を述べる。少し古い本だが、全体として問題となっているところ、今後の課題などについては変わっていない…

中間真一・鷲尾梓「仕事と子育て 男たちのワークライフバランス (幻冬舎ルネッサンス新書)」

仕事と子育て、家庭とのバランスはいつまでも難しい課題だ。父親になった男たちが、どのようにその両立という難しいテーマと向き合っていくかに焦点をあててその実情と実際の声を拾い上げた一冊。 職場にも、身近にそういうことに苦労している人はいるだろう…

序 池澤夏樹「福永武彦戦後日記」

ジュンク堂で、滅多に買わない単行本を衝動買い。ずっと近くにおいて、旅先で、家で、ふと心を休めて、ゆっくり読んだ。今年のことを思い出す時、この本のこととリンクして思い出されるだろうと思う。文学を志す一人の青年。戦争末期、妻と疎開し子どもが生…

水島昇「細胞が自分を食べる オートファジーの謎 (PHPサイエンス・ワールド新書)」

その道の第一人者である大隅先生の門下生が『オートファジーをテーマとした初めての一般書(p213)』を書いた一冊。バイオサイエンスにおける話題の概念であり、ある程度フォローしてはいたものの、せっかくだからちゃんと勉強してみようかと購入。 とはいっ…

大澤武男「ヒトラーの側近たち (ちくま新書)」

この本を面白いと書くのは不謹慎かもしれないが。 それでもやはり、どういうメンバーが集まって、どのような力学が働いてあそこまで突っ走ってしまったのか、というところは興味があるところだ。 ゴタゴタと勝ち負けを繰り返し、違法な方法にまで手を染めた…

山本大輔「心と遺伝子 (中公新書ラクレ)」

行動遺伝学という分野がある。さまざまな動物の行動がどのように遺伝的に決定されているかを探っていく、といったところだろうか。この本は、その行動遺伝学の最新(といっても5年前の本なので「やや」がつくかもしれない)の知見を、バリバリの現役研究者…

ロバート・シアーズ、ジェームズ・シアーズ「パパになったあなたへの25章―シアーズ博士夫妻ジュニアから新米パパへの子育てエール」

大事な友だちからのプレゼント。相変わらず、ツボをおさえてくれていて、ありがたい。子どもを持って、父親ができること。心構えができないうちに、自然と母親に任せっきりにならないために心がけること。 そういう視点に絞られて書かれた、新しく父になる人…

関一夫「赤ちゃんの不思議 (岩波新書)」

「赤ちゃん学」の方法、最新の知見までを紹介する一冊。おもしろい。赤ちゃんは、生まれたてのときから、我々が直感として感じているよりもずっと、高度な認知能力を持っている。このことが次々と実験的に示されつつある。赤ちゃんは、(大人的に)魅力的な…

落合博満「采配」

タイトルかっこいい。のみならず、内容も濃い。前著「コーチング―言葉と信念の魔術」は、身近な後輩・部下に対してどのように接し、成長を促していけばいいかという視点で書かれていた。この「采配」は、まさに著者の立場が先輩から監督に変わるがごとく、次…