手帳の11月のページ

休日が分からなくなって久しい。木曜日になって、あれ、明日は休日だったっけ、とかそういうことがよくある。
そんなわけで、そういえば11月は休日が何日かあったような、と思い出し、朝、電車の中で手帳を開いてみた。普段あまり書かない、ひと月見開きのページ。

ぱっ、と目に飛び込んできたのは、Uの命日を記したメモ書き。
…あっ、と思って、本来の目的を忘れて思わず手帳を閉じる。
なんだか、自分の心の中を周りの人に見られたくなかったから。
いつも下の名前で親しげに呼んでくれたUが急にいなくなってそろそろもう2年経つ。この間いろいろあったけれども、元気にやっているよ、やりたいことを楽しくやっているよ、そして大事な人と仲良くやっているよ、と堂々と言えることがとてもうれしい。また、彼女をよく知る仲間と会うときの、なんともいえない信頼感がまたうれしい。
人は死して、なお人の心に生き続ける。ありきたりだけど、ほんとだなと思う。
…でも、そんなこと知らないほうがもっとよかった。