勝間和代「お金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践 (光文社新書)」

一度は立ち読みで終わらせたつもりだったのに、やはり少しお金に対する意識をもっていたほうがいいか、と思い買ってしまった。
前半で、投資家はリスクを計量してリターンを得ていこうとするのだ、リスクを計量できるのが金融がギャンブルと違うところだ、とあって、これからリスクの計り方、勉強の仕方について教えてくれるのかなと期待して読んだがさにあらず。そのあたりは投資信託を運用する人に任せましょう、とか、リスクを取らないと結局損をしますよ、みたいなトーンになってしまって、ちょっとがっかり。Amazonの評価でも大勢を占めているように、これだけではじめるのはちょっと無理である。
それもそうだ。お金に対するリテラシーというのがあるとして、それは一朝一夕でどうにかなるものではない。一方で、著者が勧めるように、自分で何か買ってみないと勉強にならないというのもわからないでもない。本だって、借りて読むより身銭を切って買ってこそ得られるものがあるのはとてもよくわかる。しかし、最初はさすがに大きなリスクはとりたくない。この本を読んだ人は、実際のところ、そのあたりのバランスを考えて、実行に移していくということになるのだろう。
Amazonの評価があまりにもすごいので、どんな本だろうという興味で読んでみたところもある。でも、だいたいいろいろな人が読んだ感じがあたっているな、と思った。とっかかりとしてはいいけど、ネットで得られる情報でも同じことを学べるかな、といえばそうだ。いろいろこれからこの本や、他のサイトで紹介されているような本にあたってみようと思えたのは収穫。