2006-12-31から1日間の記事一覧

谷川俊太郎「風穴をあける (角川文庫)」

誰もが知っている詩人である谷川俊太郎のエッセイ集。 彼の詩と文学についての考え方だとか、芸術についてだとかの文章が収められているが、何より心をひきつけるのは、本の後半にある彼の友人への思いをつづる文章だ。その中でも、武満徹ら、すでに亡くなっ…

日垣隆「すぐに稼げる文章術 (幻冬舎新書)」

来年に向けて、最後に良い意味で刺激を受けた。身もフタもないタイトルだが、けっこうその通りの内容である。「すぐに」かどうかはわからないが、「稼げる文章術」であることは確か。帯に本人が書いているように、「手の内」を明かしすぎではないかと心配に…

安田敏朗「「国語」の近代史―帝国日本と国語学者たち (中公新書)」

「声に出して読みたい日本語」以来、伝統・文化ある美しき日本語を学び、その心を大切にしましょう、とかいう偉い方のありがたい言葉をしばしば耳にするようになった。伝統あるものを大切にするのはいいことだ、と言われるとまさにそのとおりで何も言うこと…