柳瀬学「英文を読むスピードを3倍にする10の法則 (アスカカルチャー)」

中学・高校生向けの英文読解のコツを教える本。
that節や長い主語、関係代名詞などを、どれだけ「固まりとして認識する」かについて、懇切丁寧に説明していく。また、なるべく多くのパターンに応用できるように、同じ形の動詞なども多数紹介している。
こうしたコツは、基本と言えばそうだが、案外まとめて教わることはないかもしれない。もしくは、なんとなく、で習得することが多いかもしれない。それをこの字数で必要十分にまとめてあるのは、すごいと感じた。考え抜かれている。

そもそも、英語を読むのは、「情報を得るため」だ。その際、He says that…のthatまでの部分には情報はほとんどない。また、関係代名詞でくくられているところも、単に細かく説明しているだけで、大枠をとらえるにはあまり意味がない場合も多い。

この辺は、英語を長く読んでいるとカンで身につくものなのだが、最初のうちは、どうしてもつまってしまいそうだ。逐語訳で進んでいく段階から、メリハリを持って読んでいく段階に入っていくのにも、この技術は大いに役に立つ。

早速、英語を教える際に使わせてもらうことにする。