藤元宏和「細胞夜話 (mag2libro)」

ちょっとマニアックな本を一冊。
バイオ系企業の社員である著者のweb上のコラムを集めたもの。生物学で使われる道具とも言える「細胞」の名前の由来と開発秘話について、それを開発した研究者本人にメールで話を聞いたりしてまとめ、紹介している。
特に何となくは由来を知っている気でいたヒトの培養細胞であるHeLa細胞や、よく使われる培地であるLB培地、さらにはモデル生物として地位を得ている酵母の学名について、詳細な研究史とともに丁寧に説明してくれているのにはたいへん勉強になった。自分で使っていたり、よく論文で読んで名前を聞いていても、案外知らないことが多いもの。
それぞれの話について、きっちり参考文献がついて1000円!すばらしい!