中村澄子「1日1分レッスン! 新TOEIC Test 千本ノック! (祥伝社黄金文庫 (Gな7-6))」

これまで、英語自体を目的として勉強してきたことがほとんどない。そのため、TOEICも受けたことがない。
この人の前の本は二冊ほど目に入ったときに買って、やってみたが、ふーんそんなもんかとそのときはそれで終わっていた。
しかし、今年は海外学会に行くかもしれないということもありリスニングやスピーキングを少しずつはじめているうち、せっかくだから少し徹底してやってみようか、と思いたった。どのくらい取れるのだろう、という興味もあるし。ひさびさに、一つずつできなかったところをつぶしたり、しつこく覚えたりするのは楽しい。一丁前に使っている気でいても、まだまだわからないことも抜けているところもたくさんあるのだな、と思い知らされるのはいいものだ。
さてこの本。TOEICの授業やメールマガジンで有名な人で、何冊か本を出している。このメソッドで効率的に点数があがる!と引きつけるようなことを書いていながらも、本文中では『英文を読みなれることが必要』と繰り返されることからも、結局近道はないのだなと思わされる。確かにポイントを抑えて効率的に勉強はできるのだろうけど、それで点数が取れるようなテストならこれほどビジネスに有効な指標として使われることもなかっただろう。
結局、英語を目的ではなく、何らかの手段として日々接し、使い慣れることに勝るものはなさそうだ。もちろん、同じように英語を手段として触れねばならない立場でも、常に注意深く学ぼうという気を張り詰めさせて英語に向かっているのと、ただ漫然と仕事を乗りきるという気分で英語を使うのとは大違いだということはなんとなく実感している。目的ではなく、手段として勉強できるような方法を構築することと、使う際になるべく注意深く英語と向き合うということ。この両輪があってこそ、英語に熟練していくことができるのではないかと思う。
三冊を二回繰り返したが、5月下旬の試験を受ける前にあと二回くらいやってみようか。それが気楽な気分ではじめられるのがこの文庫サイズのシリーズのいいところ。

1日1分レッスン! TOEIC Test パワーアップ編 (祥伝社黄金文庫)

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1日1分レッスン! TOEIC Test―時間のないあなたに!即効250点up (祥伝社黄金文庫)

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