「舞妓Haaaan!!! [DVD]」

阿部サダヲおそるべし。
はちゃめちゃだと聞いており、実際マンガみたいだが、中盤からは案外手堅く順を追って話が進んでいくのに感心した。と言っておいてなんだが、阿部サダヲは最後までテンション高く突っ走っており、それゆえにはちゃめちゃな映画にありがちな、ふと現実に返ってアホらしくなる瞬間がほとんどなく、のめりこませてもらった。さらに、クドカンの笑いは人によるのかもしれないが、自分にはひどくツボ。笑わせるばかりでもなく、主人公と舞妓の姿となった彼女のすれちがうところを描くところなどは、ほろりときて実にうまい。柴咲コウを見直した。
休日に見るにふさわしい、脱力感と気持ちの開放感を伴う一作だった。