the pillows「スケアクロウ(初回限定盤)(DVD付)」

スケアクロウ(初回限定盤)(DVD付)
Please Mr.Lostman」以来、彼らの音楽を聴きつづけてもう10年になるのだが、10枚もアルバムがあるのに、シングルを買ったのははじめてだ。シングルのB面に名曲が多いことに定評があるにもかかわらず、だ。それもこれも、なんたって今回は、初回限定のDVDがついてるのだ。さすがに会社が変わると、商売が上手い。
それにしても、10年経とうが、聴く人が聴けば曲や詩が変わろうが、動員数が増えようが、僕にとってのthe pillowsの位置は変わらない。クラシックやジャズならともかく、なぜこんなに飽きずに聴きつづけられるのか不思議でしょうがない。10年の間には、さすがに聴く人の気持ちも変わってくる。大人になれば聴くに耐えなくなって聴かなくなるCDなんてよくあるし、趣味が変わることだってよくあることだろう。
僕ももちろん、意地っ張りで人の気持ちも考えず、身の丈も知らないしょうもない10代のころから10年も経って、共感できるものや好きなものは大きく変わった。でも今このCDを聴いても、やっぱり、いいぞいいぞと思う気持ちは変わらない。新曲、熱いが抑えた感じの声が耳にすっと入る。かっこいい。ミスチルのカバーも、原曲を知らないが切なくてドラマチックでいいじゃないか。
最近では、はじめて聴いた、下の10年前のアルバムなんぞ、今のほうがいいなぁと思えるくらいだ。もちろん、10年前に10代だった自分くらいの歳の人間だから10年経っても良いと思えるのかもしれない。10年前に今の自分の歳くらいの人間だったら、10年経つとさすがに気持ちが変わってくるのか、そのへんはわからない。でも、ライブにいくと後ろのほうにけっこう自分より年齢が高い方が集まってたりするのだ。みんながみんなそうではないかもしれないが、この人たちもずいぶん長くファンでいるのかなぁなどと思うと、なんだか嬉しくなる。
チケットもずいぶん取りづらくなった。でも、せっかくプッシュする力のあるところに移ったんだから、がんがん売れてもっともっと大きなところに行って有名になって欲しい、と思う。

Please Mr.Lostman

Please Mr.Lostman