恩師にばったり

ハードな毎日。夕方に、ふとおなかに何か入れようと外に出ると、しばらくお会いしていなかった恩師にばったり。
「ちょっとここでご飯食べていこうと思って」と笑顔で、いつもの柔らかい口調で話してくださる。先生と呼べる人は小学校から数えるとかなりの数になるが、心から、お会いした時にうれしく思える人はそう多くない。彼は、そんな先生のひとりだ。
何人かいる、恩師としてずっと心にとどめておきたい先生がどういう人か思い返してみた。彼らは共通して、多くの教え子に平等に接し、教え子がどういう方向に進もうと暖かく見守ってくれる。しかも、自分が師だと押し付けがましくなることもなく、教え子に向かって「君たちから学べることがたくさんある」とどんなに偉い立場であろうと言えてしまう人が多い。
そんな人間が、今の自分にとっての「良き師」であり、そうなってみたい姿だ。
今日は1,2分お話をしただけなのに、これ以上ないほどやる気に満ちてきた。

一方で、近づいていこうとすれば離れてしまうような、微妙な関係も師弟の仲にはある気がする。今日のように、どんなに離れて近況を話していなくても、ひとたび会えば、たちまち尊敬の念がわき上がったり。思春期によくあったように、毎日のように相手から親しく話しかけてこられても、どうにも相手を親しみを持って見られなかったり。そのときの自分の気持ちや精神的年齢にもよるのだろうけど、師弟の仲は難しいものだ。